壱岐焼酎

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壱岐焼酎

壱岐は麦焼酎の発祥地とされていて、場所としては福岡県の西方、玄海灘沖にあります。
この地はかつて、大陸の文化や文明を伝える中継地でもありました。

大陸から壱岐に蒸留技術が伝えられたのは、16世紀頃。
そして、壱岐焼酎と呼ばれる独自の麦焼酎が生まれました。

壱岐は平坦な島であり、広い穀倉地を持ち、良質な地下水にも恵まれています。
そのため、焼酎造りのための原料が豊富に揃っていました。
さらに、人手があり、焼酎を仕込む甕に適した良質の粘土の産地・佐賀の武雄からも近かったのです。

壱岐焼酎最大の特徴は、大麦が2/3、米麹が1/3という原料配分。
これには先人たちの知恵とこだわりがあります。

壱岐では古くから農耕文化が栄え、米も麦も豊富に採れました。
しかし、昔は米への課税が厳しく、庶民には手が届かない高級品。
そこで先人たちは、米には栄養素があり甘みもあるため、主原料に麦を使い、麹だけでも米を使おうと考えました。
試行錯誤の結果、大麦2/3、米麹1/3という壱岐焼酎の黄金比率を見つけ出したのです。

壱岐焼酎というブランド

壱岐焼酎は、1995年に世界貿易機関(WTO)の地理的表示である産地指定を受けました。
壱岐で造られる焼酎は、国際ブランドとして認められたのです。

2011年現在、壱岐には7軒の焼酎蔵元があります。
それぞれに伝統の黄金比率を守りながら、蔵の癖や蒸留機の癖、水質などによって味が異なります。

また、2010年に壱岐市立一支国博物館がオープンしたのを機に、壱岐焼酎委員会を設立。
7軒の蔵元と小売店では、年に2回の島内でのイベントが開催されています。

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