本格焼酎・泡盛について
本格焼酎・泡盛は、芋・米・麦・そば・黒糖などの様々な素材の持ち味が生きています。
原材料ごとに独特の美味しさがあり、蔵元ごとに創意の個性があります。
九州・沖縄では昔から、家庭での晩酌や人の集まり、祝い事や神事に本格焼酎・泡盛がありました。
泡盛は、暮らしに寄り添う気軽なお酒であり、時には神ともつながる存在でもあるのです。
現在では、九州・沖縄だけでなく、全国的にも知られるようになり、多くのファンを獲得しています。
焼酎には、「連続式蒸留焼酎」と「単式蒸留焼酎」があります。
このうち「本格焼酎」と呼ばれるのは、「単式蒸留焼酎」のごく一部。
「単式蒸留焼酎」は一回しか蒸留しないため、原料の様々な味わいが溶け込んでいます。
その中でも、添加物を一切加えていないもののみが「本格焼酎」と呼ばれ、そのうちの沖縄産を「泡盛」といいます。
■連続式蒸留焼酎
法令で定められたアルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留した酒類。
アルコール度数36度未満のもの。
■単式蒸留焼酎
法令で定める原料のアルコール含有物を単式蒸留機で蒸留した酒類。
アルコール度数45度以下のもの。
原料の風味を残せるのが特徴。
単式蒸留焼酎の中でも、黒麹菌を用いた米麹と水のみを使用した沖縄産焼酎を泡盛と呼ぶ。
業界の自主規制により、単式蒸留焼酎の中でも添加物を加えていないものを本格焼酎と呼ぶ。
また、現在では、すっかり定着している焼酎ですが、蒸留技術が伝わったのは、約600年前。
伝来ルートには諸説ありますが、以下の3つの説が有力です。
■琉球経路
14世紀頃、琉球(沖縄)にシャム(タイ)から伝わり、その後に鹿児島に伝播した。
■南海諸島経路
14世紀〜15世紀頃、武装船団「倭寇」が南洋海上に進出し、大陸の焼酎が取引されたことに始まる。
■朝鮮半島経路
15世紀頃、朝鮮から長崎の対馬や壱岐を経て伝わった。
このように、海を渡ってきた蒸留技術は、九州・沖縄の風土に根付き、それぞれの土地の作物と結び付き、様々な本格焼酎が生まれていきました。